[感想]鴨川ホルモー/万城目学

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鴨川ホルモー
万城目 学 著/角川文庫
お薦め度:★★★☆☆

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり。(文庫裏表紙より)


もっと若い頃に読んでいたら、あるいは違う感想だったかも

青春だなぁ、青春。

青春を扱ったものには、大きくわけて二通りがあります。

自分が若かった頃を懐かしく思い出させてくれるノスタルジックなものと、直球勝負の若者達が活躍する青春ど真ん中もの。

で、この「鴨川ホルモー」は後者。青春ど真ん中タイプなのですね。若い人が読んだならもう、学生たちの日々の生活や、淡い恋心、面倒だけれどどこか楽しいサークル活動などなど。あれこれと楽しめる出来事が盛りだくさん……なのだろうと思うのですが。

大学時代が「記憶」から「想い出」に変わろうかという年代の私には、やや取り残され感が。もっと若い頃に読んでみたかったとつくづく思いました。

それでも、読んでいて楽しかったのは間違いありません。爽快感たっぷりのラストも、最後まで読んで良かったと思わせてくれるに十分でした。

そうして、おそらくは多くの方が思っているだろう「ホルモー」とはなんぞや? ということについては、ぜひぜひ本作を読んで、ご自身の目で確かめてみて下さい。その謎がちょっとずつあかされて行くところも、本作の楽しみのひとつです。

本当にあるかもしれない……ような、ないような、でも本当にあってもおかしくないかもなあ、などとつらつら考えてしまう、摩訶不思議な万城目ワールドが広がって行きます。