[感想]シャーロック・ホームズの不均衡/似鳥鶏

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20代から30代の読者をメインターゲットにしたややラノベよりの文庫レーベル「講談社タイガ」。

特別ラノベが好きなわけではないし、年齢的にもターゲットからすっかりはみ出してしまっている私だが「シャーロック・ホームズの不均衡」というタイトルにひかれて、おそるおそる手を出してみた。

「シャーロック・ホームズの不均衡」のあらすじ

「習志野市夫婦殺害事件」で両親を亡くした兄妹は養育者不在のために養護施設で暮らしていた。

18歳になる兄の天野直人はまもなく施設を出ていかなくてはならない。まだ小学生の妹七海と離ればなれになりたくない直人は大学進学を断念し、就職して妹と一緒に暮らそうと考えていた。

そんな矢先、ふたりの養父になりたいという染谷という人物があらわれた。ついては一度会っておきたいということで、長野のペンションへと向かったふたりだったが、そこで彼らを待っていたのは染谷ではなく、雪に閉ざされたペンションでの殺人事件だった。

感想

本格推理とアクションとを融合させた小説……といった感じだろうか。

普通の殺人事件と思いきや、その裏には特定の遺伝子群を持つものの拉致を企てる諜報機関があり、殺人事件の真相を解くかたわらで、彼らとの戦いが繰り広げられる。

いわば二つの物語が同時進行している状態で、そのふたつを一緒に楽しむことができれば良かったのだが、途中から諜報機関との駆け引きばかりに目が行ってしまって、本格推理のほうはどうでも良くなってしまった。

というか、推理にいたる過程をあれこれ描写しているシーンがまどろっこしく感じられてしまい、推理部分なんてほんの少しで良かったのに、と思う始末。

諜報機関との戦いには決着がついていないので、シリーズとしてまだまだ続くと思われるが、私はもういいかな。