[感想]夜の姉妹団/柴田元幸編

 夜の姉妹団―とびきりの現代英米小説14篇 (朝日文庫)

夜の姉妹団―とびきりの現代英米小説14篇
柴田 元幸/朝日文庫 おすすめ度:★★☆☆☆

少女たちが闇の中へと消えていくその訳は? 終わりのない新婚旅行って? 不倫・猫・肥料、その関係は? 人の死は引っ越しと同じ? スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、ジョン・クロウリー、ウィル・セルフなどなど、現代英米小説を精力的に紹介しつづける編者が厳選した魅惑の短篇集。(文庫裏表紙より)


今をときめく名翻訳家、柴田元幸氏編訳の英米小説が14篇……とくればもう、こちらの胸だってときめいちゃうワ、って言うんで、早速読み始めた本。

あぁ、それなのに、それなのに。
どうもセレクトされた作品が私と相性が悪かったようで(短編が苦手なだけという話もあるけれど)どれもこれも今ひとつ。小説の中に「感動」だとか「余韻」だとか「教訓」だとか、そういったものを求めてしまう私としては、どの作品を読んでみてもピンと来るものがない。とりあえず、タイトルにもなっているスティーヴン・ミルハウザーの「夜の姉妹団」が一番印象深くはあったけれど、だから何?と問われたら、いえ、それだけです……と答えてしまいそう……。

それにしても、単純に「純文学」だとか「文芸作品」だとか、そういった言葉では括りきれないような、ひと癖もふた癖もある作品たちを、鮮やかに訳し切ってしまうあたりは、さすが柴田氏の力のなせる技。翻訳のコキコキとした感じ(下手な翻訳に出会うと、なぜか私はいつも虫の「ナナフシ」を思い出す)が全くなく、お見事としか言いようがない――のだけれど、う?ん、これが私好みの作家さんたちならば、とちょっと残念だったりもする。