[感想]この日本で生きる君が知っておくべき「戦後史の学び方」/池上彰

042201

近くて遠い戦後史の知識をさっくり理解

相変わらずわかりやすい池上さんの著作。

するする読めて、ふむふむと納得して、なんだかちょっと賢くなれたような気分になれる、この手軽さ(いい意味で)が素晴らしい。


知っていると思っていたはずのことが、実は全然知らなかったということに気づかされる15の講義からなっている。

それらはすべて「戦後史」として語られるだけでなく、現在の状況にどう繋がっているのかまでをも解説しているので、単なる歴史として素通りすることなく、自分が今経験している現実の一端としてより身近に感じ、考え、理解することができる。

なんとも鮮やかな手口だ。

ちなみに、取り上げられているテーマは以下。

1.原子力:事故からわかる「想定外」のなくし方
2.復興:どうやって敗戦の焼け跡から再生したのか?
3.自衛隊と憲法:「軍隊ではない」で通用するのか
4.政治:55年体制から連立政権ばかりになったわけ
5.日米安保:米軍は尖閣諸島を守ってくれるのか?
6.エネルギー:エネルギーが変わるとき労働者は翻弄される
7.韓国:”普通の関係”になれない日韓の言い分
8.教育:学校では教えない「日教組」と「ゆとり教育」
9.高度成長:日本はなぜ不死鳥のように甦ったのか
10.公害:経済発展と人の命、どちらが大事ですか?
11.沖縄:米軍基地はどうして沖縄に多いのか
12.全共闘:1968年、なぜ学生は怒り狂ったのか
13.国土計画:日本列島改造は国民を幸せにしたか
14.バブル:アベノミクスはバブルの歴史から学べるか
15.政権交代:なぜ日本の首相は次々と替わるのか

このような講義を直に聴ける東工大の学生さんは幸せだなあと思ったのだけれども、実は池上さん、きちんと勉強していない学生には簡単に単位をあげないのだそうだ。

激しい突っ込みを展開する池上さんの選挙特番のことを思えば、さもありなんの話ではある。