[感想]私の嫌いな探偵/東川篤哉

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お薦め度:★★★☆☆

烏賊川市シリーズの7作目のユーモアミステリ

大好きな烏賊川市シリーズもついに第7作目に突入。

長編好きの自分からしてみると、前作に引き続き今作も短編集というのがやや物足りないのだけれども、それでもいつものユーモアっぷりをたっぷりと堪能した。


収録されているのは「死に至る全力疾走の謎」「探偵が撮ってしまった画」「烏賊神家の一族の殺人」「死者は溜め息を漏らさない」「二〇四号室は燃えているか?」の5編。

いささか奇抜なトリックもあったりして、それってどうなのよ?と思ったりもするのだが、さっぱり優秀に見えない探偵の鵜飼さんが推理をするものだから、多少の無茶があっても、へえ~、そうなんだあ、となんとなく許せてしまう雰囲気がある。でもって、そのゆるい雰囲気こそが本作の最大の魅力なのだ。

ただ、短編ということもあってか、事件があって、推理があって、解決があってのサイクルが早く、探偵の鵜飼さん、大家の朱美さん、助手の流平くんのいつものレギュラー陣の丁々発止のやりとりが少くないのが少しばかり残念。

やはり烏賊川市シリーズは長編でもって、鵜飼さんのだらだらとしたくだらない(?)おしゃべりがあってこそ、読んでるこちらも、えへへとニヤニヤ笑いが出来るというものだ。

ところで、本作「私の嫌いな探偵」は当初は短編のタイトルにもなっている「烏賊神家の一族の殺人」として出版社から発表されていた。さすが東川さん、ナイスなタイトルだと思っていたのだけれども、気づいたら「私の嫌いな探偵」という普通のものに。

例の作品タイトルに似すぎていて問題でも発生したのかしらん?と想像してみたりもするのだけれども、どうだったんでしょう。