[感想]届け物はまだ手の中に/石持浅海

032601

お薦め度:★★☆☆☆

ずるずると引き延ばされるストーリー

はあ、やっと読み終えたよ。

たいして長いストーリーでもないのに、読後真っ先の感想がこれだった。

恩師の仇である男を殺し、かつての親友であり現在は会社社長となった設楽の家を訪ねた主人公の楡井。早々と復讐の約束から降りてしまった設楽に、自分の行いを報告するのが目的だった、はずなのに。

彼の家では幼い子供の誕生パーティーが今まさに行われようとしているところだった。そこにいたのは、妻、息子、妹、そして設楽の秘書の4人。急な仕事のために、自分の書斎で作業をしているという設楽を待つべくパーティーに加わる楡井。

けれど、いくら待っても設楽はいっこうに姿を見せず、やがて楡井は目の前の妻や妹たちの言動に不自然さを感じ始める。設楽に何かが起こっているのかもしれないと、あれこれと頭の中で推論を繰り広げる。


繰り広げるのだけれども、これがどうにもピンと来ない。そんなのどうでもいいじゃないか、とついつい思ってしまう。そんなことを言ったら、物語が前に進まなくなってしまうことはわかっているのだれども、だったらもう、物語、このまま進まなくてもいいんじゃない? パーティーが終わった頃に声をかけていただければ、ワタクシ、またこの本に戻ってきますから、なあんてことを言いたくなってしまうほどなのだ。

201ページのそれほど長くはない作品なのだが、だったらむしろ短編にしてしまったほうが、ストーリーの奇抜さが光ったように思うのは、私が素人ゆえなのか。

なんとも微妙な読書でありました。