[感想]日銀を知れば経済がわかる

031001

日本銀行という遠くて身近な存在

日銀と言えば「銀行の銀行」「発券銀行」「政府の銀行」という3つの役割しか知らなかった。いや、正確に言うならば、3つを知っているようなつもりになっていた。

けれど、本書「日銀を知れば経済がわかる」を読んだら、3つのうちの1つどころか日銀のことをまったくもって何も知らなかったことに気づかされた。

どうりで、日銀に関するニュースを見ても、何を言っているのかちんぷんかんぷんだったわけだ。


もちろん、本書を読み終えた今となっても、日銀のことを知っている……なんて絶対に言えない。哲学的(?)に言うならば、知らないということを知った、といった程度と思う。

それほどに日銀は難しい。あの池上さんをもってしてもだ。

経済、なかでも景気に関する問題は、私たちの生活に密接にかかわっている。にもかかわらず、様々な景気対策は、やっぱり私の頭の上を通りすぎていて、どこか別次元での出来事だ。

それでも、様々な失敗を繰り返しながらも、日銀が全力で頑張っていることは理解できた。結果として、景気浮揚しなかったとしても、バブル崩壊を引き起こしたとしても、一見無策に見えたとしても、その時々で日銀は日銀なりに考えていたのだと。

彼らの見栄やエリート意識が、時としてあらぬ方向に経済を引っ張ってしまうことがあっても、都度対策を考え、ルールを変更し、そうして今の日本経済がある。

日本の経済を再生させるべく、政府と日銀との両車輪が回っている。

何としてでも上手く回り続けて欲しいものだと、自分とは遠いところにある日銀に、それでもやっぱり願わずにはいられない。