[感想]機龍警察/月村了衛

010402

お薦め度:★★★☆☆

SF警察小説

「このミステリーがすごい!2013年版」で、3位を獲得した「機龍警察 暗黒市場」のシリーズ第1作目。

のっけから機甲兵装――人が乗ったロボット――が市街地を爆走し、人を蹴散らし、車をはね飛ばす。多くの民間人と警察官とを犠牲にしたこの騒ぎの犯人を追い求めるのが本作の大筋。

警視庁の肝いりで導入された『龍機兵(ドラグーン)』に乗り込むのは、元傭兵、元ロシア警察官、そして元テロリストの3人。超一流の能力を持つ3人は、それぞれに暗い過去を抱えながら、己の価値観に従って危険な捜査に挑んでいく。

ハードボイルドな作品ではあるものの、3人の過去と現在に対する価値観がところどころに挟みこまれているため、ストーリーのわりに冷たい印象がない。というか、むしろ人間ドラマとして読むこともできそうなのだが、なにしろ機甲兵装同士の戦いがあまりに激しくて、ゆっくりと人間ドラマに浸っている暇がない。

全長3メートルほどの小ぶりなロボットらしいのだが、戦闘シーンの激しさたるや、もはや自分の頭の中ではガンダムの戦闘シーンになっている。複雑すぎてほぼ斜め読み。この部分がもっとわかりやすかったら、★1つ増えたのになあと思うのだけれども、好きな人にとってはこのシーンこそが醍醐味なのかもしれない。

作品全体を通しては、第1作目ということもあってか、「機龍警察」の世界感が紹介されただけにすぎない感がややあるのが残念。続編に期待。というか、3作目で大化けするんだったな。

2作目はちょっと長い上・下巻なのだけれども、読むかどうするか。ただいま思案中。