[感想]しゃべれどもしゃべれども/佐藤多佳子

121702

緊迫のミステリーでも何でもないのに、読み始めたが最後、五人の行方が気になって、ラストまで目が離せなくなりました。

登場する人物たちは、皆なにかに迷い、傷つき、自信を失っている。

それは純文にありがちなテーマなんですが、この物語ではそれらを堅苦しく捕らえることはせずに、ある時は軽妙に、またある時はしんみりと、そうしてある時は感動をもってして、絶妙のバランスで物語を進めていきます。

読み終えた時には、なぜか登場人物たちの明日からの頑張りを素直に信じることができ、そうして「よし、私も頑張ろう!」なんて思ってしまうあたり、本当にいい作品です。絶対のお薦め!

お薦め度:★★★★★